赤線つなぎの最奥部、長沢山から芋ノ木ドッケの区間を歩いてきた。
大血川からの周回ルート。
ルート図
今回、長沢山へのアプローチをどうするかかなり迷った。
奥多摩側から登る事も考えたが、八丁橋まで車で行っても距離が長いし、歩いたことのあるルートでの往復になってしまう。
秩父側からは以前、大血川東谷から榊山を経由して登ったことがある。
今回は違うルートでと地図を見て、西谷の鉄砲沢出合に下る尾根に目が付いた。
この尾根を使えば最短距離で長沢山に登れそうだ。
ただし、この尾根の末端は見るからに危険そうである。
800mから900m辺りまでの痩せ方と、コンターの詰み具合を見ると間違いなく岩場があるはずだ。
下手に取りついて行き詰った時の事を考えると怖い。
十津川村さんの記録ではこの尾根の北西の支稜を下られていて、そちらから取りつけばなんとか登れるはずだが、取付きまでの西谷右岸の作業道は崩落で通れなくなったらしい。
困ったときのネット検索で、探してみると末端から登った記録がいくつか見つかった。
やはり岩場があるようだが、それほど危険もなく越えられるとのこと。
ただ、この手の山歩きをする人の話は半分に聞いておかなければならない。
危なそうだったら迷わず引き返す覚悟で出かけた。
大血川の林道は渓流釣り場の先で通行止めになっていた。
ゲートから少し戻った路肩に車を置いて歩き出す。
林道が大きくUターンするここから西谷へ降りる。
橋を渡り、右岸の作業道へ、
鉄砲沢を飛び石で渡って、
ここから取りつく。
のっけからとんでもない急坂。
最初は植林帯の急登。
植林が切れると、すぐに最初の岩場が現れる。
直登は出来ず、左右とも切り立って巻けないが、岩の割れ目から根っこにつかまって登れた。
これが無ければ越えられなかった。
さらに岩場の急登が続く。
立ち木や根に掴まりながら這い上る感じ。
いやらしい場所もあったが、ホールドが多いのでさほど危険もなく登って行けた。
ただ急傾斜なのでかなりキツい。
950m辺りで一瞬傾斜が緩む。一息入れていたら鹿が白い尻を躍らせながら逃げて行った。
猟師はあの白い尻を目印にするのだという。山では白っぽい服は避けた方が良さそうだ。
その先で尾根は広がるが、ずっとこんな感じの急斜面の登り。
壁のような斜面だったのに、写真だと大したことなさそうに見えるのが悔しい。
1300を過ぎた辺りから雪が出てきた。
左手に酉谷山と小黒。
1400圏で急に尾根が広がる。この辺りは緩斜面で気持ちのいい場所。
登るにつれて雪が増えてきた。
凍ってはいないが、やたらと滑るので軽アイゼンを着ける。
1550辺りで左から足跡が登ってきていた。
この人どこから登ってきたのだろう?
落ち葉の上に積もった雪で滑りまくりながら登って、ふと気が付くと着けていたはずのアイゼンが両足とも無い!?
いつの間にか外れてしまっていた。道理で滑るはずである。
さて困った。どうしたものか?
苦労して登ってきたこの急斜面を、探しに下るのはぞっとしない。
あと稜線までいくらもないので、アイゼン無しでも行けそうではある。
ただ、問題はその後だ。長沢背稜は行けても芋ノ木ドッケから北に下る道が心配だ。
しばし悩んだ末、探しに戻ることにして泣く泣く下る。
ザック置いて下ればいいのに、何故か背負ったまま下ってしまって後悔する。
30mほど下った所で片方を発見。
さらに下って探すがもう片方は見つからず、あまり下ってしまうと大変なので諦めて引き返す。
最悪片足だけでもなんとかなるだろう。
再度稜線を目指して登る。
空が広がってきた、もう少し。
なんとか長沢背稜に乗った。ここが長沢山の東の肩になる。
前回、榊山から登った時もここに出た。
そして、あろうことかこの先でまたアイゼンが外れた。
今回はすぐに気が付いたのでちょっと引き返すだけで済んだが、もうこれはダメだな。
着脱が楽なのは良いけど、こんなに簡単に取れちゃうようじゃ危なくて使えない。
11時半。ようやく山頂へ到着。
こんなマイナーな山にまでこんなものが。。
日当たりも良くて暖かいのでここで昼食。
雲取山が目の前に見えた。
ここまで、予期せぬトラブルで予定より30分以上遅れている。
この先ちょっと急がないと日が暮れるな。
稜線の道を西へ。積雪は5センチくらいで滑り止め無しでも問題なく歩けた。
ただ、芋ノ木ドッケへのダラダラとした登りが結構堪えた。
長沢山までの登りで予想以上に消耗してしまったようだ。
三峰への分岐から
ちょっと歩いて二軒小屋尾根の下降点に寄り道。
ここから先は去年歩いた道。
これで家から雲取山まで線がつながった。
時間はすでに1時をまわっている、あまりゆっくりはしていられない。
感慨に浸る間もなく北へ向かう。
ここまで誰にも会わなかったが、ここから先は雲取山への登山道なので人が多い。
白岩山。
予想通りここからの下りが怖かった。
登ってくる人は誰も滑り止めを着けていなかったが、下りだと踏み固められた雪で何度か滑った。
ここが一番怖かった。
白岩小屋はずいぶん崩壊が進んでいた。
前に来た時はまだ泊まれそうな感じだったのだが。
前白岩への登り返しが恐ろしく辛かった。時間に余裕がないと余計にキツく感じる。
もう2時を回っているのに、まだ登ってくるパーティーがいる。
山荘泊まりだろうけど、なんでこんなギリギリの時間で行動するのだろう?
もっとも、行程に関しては今回私もちょっと無理があった。人の事は言えない。
前白岩の肩からの激下りで膝がガグガクになりながらお清平へ。
時間は2時半。順調に行けば4時過ぎには下山できそう。
ちょっと余裕が出来てベンチで休んでいたら、軽装の人が2組、霧藻ヶ峰へ向かっていった。
日帰りで雲取ピストンだろうか、すごい健脚だ。
鴨沢から日帰りした事はあるけど、三峰からは無理だな。
ここからの下りも地味にキツかった、足だけではなく何故か肩や腰まで痛くなってきた。
ヘロヘロになりながら太陽寺の上まで下ると、登山道が通行止めになっていた。
大血川に下るには林道で迂回しろと言う。
そういえば、前に安谷さんに聞いた気がするな。
このルートで雲取に登るなんて絶対に無いと思っていたのですっかり忘れていた。
まあ、どうせ林道の途中に車を置いてあるから大した回り道でもないか、とのんびり林道を下る。
4時過ぎ、無事に車に帰り着いた。
今回は本当にキツかった。。
北尾根の事ばかり考えて、登山道の区間を甘く見ていた。
ともあれ、これで懸案だった区間をクリアした。残りは暇を見て歩いてみよう。
赤線つなぎで都県境の尾根を歩いてきた。
トヤド浅間というピークを越えて浅間峠に乗り、尾根伝いに陣馬山まで歩いた。
ルート図
そろそろ低山の紅葉も終わりに近づいてきた。
最後に標高の低い山を、と思って都県境の残りの区間を歩くことにした。
前回浅間峠まで歩いたので、そこからのスタートなのだが、同じ道で登るのはつまらない。
ちょうどトヤド浅間というマイナーなピークがあるので、そこを経由して歩いてみようと思った。
武蔵五日市からバスに乗り、下川乗バス停で下車。
準備をして歩き出す。
このルートは昭文社マップでは破線だが、ヤマレコなどを見ると結構歩いた記録があるので、簡単に取り付けるだろうとあまり下調べをしないで来てしまった。
バス停に近い橋を渡り、対岸の中央区の森の標識を追って登ってゆく。
この辺でちょっと迷った。
植栽地の中に、一応整備されたような道がついているのだが、作業道やケモノ道と交錯して非常に分かりにくい。
迷いながらもなんとか正規のルートと思われる踏み跡に乗った。
尾根の直登で結構キツい。
対岸に浅間尾根。
トヤド浅間に到着。
思ったよりキツかった。
今日は結構長い距離を歩くのに、最初からこんなに体力使って大丈夫だろうか。
この辺はもう葉が落ちて冬の森。
一度下って登山道に入ると、そこここで残ったモミジが色づいていた。
浅間峠。ここから前回の続き。
しばらくは南側が植林で暗い尾根だが、熊倉山辺りから雑木林が多くなり明るい道になる。
三国山。ここが山梨県、神奈川県との三県境になる。
生籐山。何故かこの辺だけ人が多かった。
この日一番の紅葉。
そして、心配していた通り、連行峰を過ぎた辺りから本格的に疲れてきた。
やっぱりトヤド浅間は余計だったな、と後悔しながら歩く。
なんとか醍醐丸に着いた時にはかなりバテてしまった。
これから和田峠に下って、そこから陣馬山に登り返し、さらに藤野まで歩くとかどう考えても無理そう。
峠からバス停に降りちゃおうか?とも考えるが、和田峠~陣馬山の区間だけ残してしまったらもう絶対に歩きに来ないだろう。
とりあえず和田峠へ。
陣馬山への道は真新しい階段がつけられていた。見るだけで眩暈がしそう。
もうこの登りが本当にキツかった。
しかも、階段だと歩幅が決められてしまうので、ペースが乱れて余計に疲れるのだ。
ヘロヘロになって山頂へ。
予想以上に人であふれ返っていた。
ここはホントに山なのか?
なんか突然別世界に放り込まれたような錯覚に陥る。
人の少ない芝生の斜面に腰を下ろしてしばし休憩。
あとはもう下りだけだ、ゆっくり下ればなんとか藤野まで歩けるだろう。
休憩後、一ノ尾根を下る。
この尾根、途中からずっと緩い斜面の下りで、実に膝にやさしい道だった。
アップダウンもなくて、さっきまでバテバテだったのがウソのようにいいペースで下れた。
下の方はまだ緑が残る。
赤いモミジは少なかったけど、ダンコウバイが多くて、黄色が綺麗だった。
途中、上沢井分岐で女性二人組に道を尋ねられた。
見たところ観光協会とかで配っているハイキングマップしか持っていない様子。
本当に地図持たないで山に登る人がいるのだな。
しかも、もう2時になろうかという時間なのに、まだ登ってくる人がいる。
今の時期だと、下山する頃にはもう暗くなってしまうだろうに。。
低山での遭難事故が絶えないわけである。
無事に車道に降りて、あとは駅まで30分の歩き。
バスを待っても良かったが、満員のバスに10分揺られるくらいなら30分歩いたほうが良い。
駅に着くと、ちょうど列車が到着して、駆け込むように飛び乗った。
高尾からの上りは乗客の半分くらいがハイキング客だった。
これで南側の残りは小仏城山以南。市街地は歩くつもりがないので、あと一日で終わりそうだ。
最奥の長沢山~芋ノ木ドッケはどうやってアクセスするか悩むところだ。
紅葉を見に奥多摩の山を歩いてきた。
榧ノ木尾根を登って、水根沢沿いを下るルート。
ルート図
記事にはしなかったが、先週も奥多摩の山を歩いてきた。
日原からタル沢尾根で石尾根に登り、奥多摩駅に下ったのだ。
紅葉は綺麗だったが、タル沢尾根の登りで思いっきりバテてしまい、楽しむ余裕がなかった。
夏の間に鈍った足で石尾根のバリエーションはさすがに厳しすぎたようで、最後の下りでは膝に力が入らなくなってしまい、私より一回りほど年上のばあさんにまでブチ抜かれた。
帰ってから酷い筋肉痛に見舞われ、2日ほど階段の上り下りにも難儀するほどだった。
実はこの日もまだ少し足が痛かったのだが、行ける時に行っておかないと後悔すると思って強行したのである。
山は逃げないが紅葉は待ってくれない。
水根の駐車場に車を置き、女の湯までバスを使う。
この区間、ほんの数キロなのに290円も取られるのが納得いかない。
バスを降り、トンネルの横から登山道へ。
女の湯から倉戸山への道は破線ルートになっていたようだが、最近整備されたみたいで良い道だった。
湖畔の木々も色づき始め。
先週も思ったけど奥多摩の山はホオノキが多い。大きな落ち葉が結構厄介だ。
紅葉は良い感じ。
結構キツい登りなのだが、先週と違って道がついているのでずいぶん楽だった。
やっぱり道って偉大だなあ。
色の抜けた黄葉。コシアブラかと思ったが三出複葉。タカノツメだった。
コハウチワカエデの紅葉。カエデの中でこれが一番好きだ。
倉戸山あたりはもう葉が落ちて、そろそろ冬の装い。
それでも、尾根を登ってゆくと所々にカエデが残っていた。
カラマツの黄葉はもう終盤。
メグスリノキの赤にオオモミジの黄色。
天気がいいと紅葉も映える。
予想通り、榧ノ木山を過ぎたあたりでバテた。
水根山はパスして巻き道から水根沢へ下る。
沢筋の紅葉もなかなか。
途中、覗き込んだ淵でヤマメが悠々と定位していた。
禁漁期になると何故か大胆になるようで、側に立っても逃げない。
このルートは植林帯が長いのだが、所々で紅葉が楽しめた。
ゆっくり歩いて、2時前に無事下山。
これくらい余裕があると景色も楽しめる。
やっぱり紅葉狩りは一般道使った方がいいな。
都県境の赤線つなぎで、奥多摩の笹尾根を歩いてきた。
ルート図
そろそろ紅葉シーズンだが、今年は夏の間、家の事でゴタゴタしていて、ほとんど山に行けなかった。
さすがに今の体力のままではどこにも登れないと思い、楽な山でリハビリを始めることにした。
手始めに、先週吾野の低山を半日歩いてきたのだが、東吾野から歩き出して最初の虎秀山という300mちょいのピークでヘバってしまった。
本当はそのまま尾根伝いに越上山まで足を伸ばす予定だったのが、林道に出たところで力尽きて、育代山ルートで吾野駅に降りた時にはもうヘトヘトになっていた。
今週はできれば石尾根あたりを歩きたかったのだが、先週のあの体たらくではまず無理だろうと、宿題になっていた笹尾根の未踏区間を歩くことにしたのだ。
上川乗の村営駐車場に車を停め、バスで浅間尾根登山口へ。
ここから大羽根山経由で笹尾根を目指す。
まだマスタケが出ていた。今年は暑さが長引いたからキノコも出るタイミングが狂ったのかな。
ここは中央区の森として整備されていて、所々に樹名板が設置されている。
・・が、これどう見ても樺でしょ?(笑) 正解はカバノキ科のミズメ。
他にも、ホオノキがアワブキになっていたり、結構いい加減だった。
ミズナラの根元にクリタケが出ていた。
出始めの良い状態のものが大量に出ていて、いいお土産になった。
その先にカラマツ林があって、探すとハナイグチがちらほら。
ただ、良いのはあまりなくて、ほとんど虫食いか腐っていた。
これも結構出ていた。
ホテイシメジ。美味しいらしいが、酒飲みの私は食べる事が出来ない。
フクロツチガキ。
大羽根山。キノコを探しながら歩いていたら、思ったより時間がかかってしまった。
昭文社マップでは北面の展望と書かれているが、展望はほとんどなし。
さらに気持ちのいい雑木林が続く。
ここでもクリタケ。
笹尾根に乗った所で少し展望が得られた。御前山かな。
以前、冬に歩いた時は明るい尾根道だと思っていたが、葉が残っている今の時期はさほどでもなかった。
丸山で昼食休憩。ここから先は未踏区間。前回は笛吹入口からここに上がって三頭山に登った。
ナラタケ。ちょっと遅くて虫食い。
この辺でも少し色づき始めていた。
土俵岳。
雑木の林でいい道なのだが、やたらとゴミが目につく。
落ちているのはエナジーバーとかゼリー系の行動食のゴミばかり。
後で知ったが、2週間前にハセツネカップとかいう山岳レースがあったらしい。
道理でトレラン屋のゴミが多い訳だ。
ぬかるんだ所が異常にコネられていたのもそのせいだな。
あちこちにあったこの真新しい赤ペンキもその名残だろうか、ピンクテープもそこら中に残されていて気分が悪い。
ゴミも含めて、主催者は責任持って後始末をして欲しい。
特に問題なく歩いて浅間峠へ。
あとはゆっくり下って上川乗へ下山した。
結構赤線がつながってきた。南部の残りは浅間峠から陣馬山までと、小仏城山以南。
一番キツそうな長沢山から芋ノ木ドッケの区間はなんとか今年中に片づけたい。
なかなか山に行けないのでウエアの話。
私は山用の服はほぼモンベルでまかなっている。
他のメーカに比べて安いし、機能も私の用途なら必要にして十分で、コストパフォーマンスが一番いいからである。
一方で、デザインが今一つだったり、ブランドイメージが初心者向けなせいか、山歴が長い人には嫌われる傾向があるようだ。
が、私は普段着る服も含めて、その辺のことは全く気にしない。
タンスの中はモンベルとユニクロばかりである。
そんなアウトドア業界に、近年殴り込みをかけてきたのがワークマンだ。
すでに多くの登山者が使用して、みんな高評価をつけているので、昨年私も購入してみた。
買ったのはエアロストレッチクライミングパンツ。
タイトなシルエットで結構カッコいい。ファッションセンスゼロの私の眼にはかなりオシャレに映る。
始祖鳥のマークが入っていても違和感がない。
機能も、売りにしているだけあって、ストレッチ性は素晴らしい。
沢でクライミング的な動きをしても全くストレスがない。
生地も、撥水性は無いが水切れは良い。薄手なので速乾性もいい。耐久性も今のところ問題なし。
何より、これで1900円という低価格である。
モンベルどころかユニクロもビビる。対抗できるのはしまむらくらいだ。
この値段なら、焚火の火の粉もトゲトゲのヤブ漕ぎも怖くない。
ファイントラックでは焚火に近寄れないが、ワークマンなら余裕だ。
アークテリクスにカギ裂きを作ってしまったら2日は寝込むが、ワークマンなら秒で立ち直れる。
安さは行動の幅を広げてくれる。
そんなワークマンだが、良い事ばかりではない。
まず気になったのが、このパンツ、ウエストにゴムは入っているが、ベルトをしないとズリ落ちてしまう。
厚手のモデルにはベルトがついているので、多少価格が上がってもつけてほしい。
次に、裾が細いので落ち葉や小石が靴に入ってきてしまう。
沢では逆に都合がいいのだが、荒れた山道を歩く時はスパッツが必要になる。
そして、作業服屋の性か、腿にポケットがついているのだが、これが全く使えない。
ピッタリしているので、物を入れると足に当たって歩きにくい、というかマトモに歩けない。
こんなものつけるくらいなら、ベンチレーションのスリット入れて欲しかった。
あと、これはこの製品に限らないのだが、入手がしづらい。
ワークマンってそこら中に店舗があるけど、品ぞろえが店ごとに違っていて、アウトドア系の製品をあまり置いていない店が多い。
実際、これを買う時も3店舗回ってようやく入手した。
オンラインショップがあるので、サイズがわかっていればそこで買えるが、実物を試着したい場合はかなり困る。
ネットで店ごとに在庫の有無を確認できるようだが、逆にどこの店になら有るのか、という検索ができないのも不便だ。
とはいえ、この値段でこれはかなりお買い得である。
商品の供給体制さえ何とかしてもらえば。今後の新製品にも期待したいところだ。
久しぶりの更新。
6月に母親が腸閉塞を起こして入院してしまい、以来、何かとバタバタしてゆっくり出かけられなかった。
年寄りというのは、病気が治ってもすぐに元の生活には戻れる訳ではないので面倒である。
ここにきて、ようやくちょっと落ち着いたと思ったらもう8月。
そろそろ山では夏のキノコが出ているのでは、と思って恒例の大持山に行って来た。
林道山中線がいまだに通れないため、今回も白岩からのピストン。
飯能市はあの道を直す気があるのだろうか。
朝7時に歩き出す、涼しいうちに登りを済ませたかったが。すでに結構な暑さ。
森の中もジメっとして、吸い込む空気も重たく感じる。
さらに、2か月ぶりの山歩きで、恐ろしく体が重い。
朝一の歩き始めはいつもキツイのだが、今日はさらに酷い。
こんなんじゃ大持山までたどり着けないかも?
植林帯の急登をヒイヒイ言いながらこなして鳥首峠へ。ここは風の通り道で涼しい。
標高は900mちょいだが、5分もいたら汗が冷えて寒くなった。
「寒い」という感覚も久しぶりである。
休憩後、大持山への稜線を進む。
峠であんなに冷えたのに、すぐに汗が噴き出してくる。
早速タマゴタケ発見。
今日は期待できるかも?
キイボカサタケ。写真を撮りに近づいただけで匂うくらい臭い。
鉄塔跡から大ドッケと矢岳方面を望む。
不明イグチ
チチタケ、あちこちで一杯出ていた。何もなければ帰りに採って行こう。
マスタケ。ちょっと育ちすぎだが、ギリギリ食べられるかな。
おおっ!本命のヤマドリタケモドキ!
久しぶりに見た、これが採れると嬉しい。
アカヤマドリ幼菌。
不明イグチ、ニガイグチっぽいなあ。。
ウノタワからの登り。もうキツくてキツくて、何度も足を止めながら登った。
アカヤマドリ成菌。
不明イグチ。
これも不明。
キノコに癒されながらどうにか山頂へ。大持山がこんなにキツいとは。。
休憩後、西尾根をちょっと覗いてみる。
カラカサタケ?
綺麗なイグチ。アカジコウの幼菌かな?
生まれたてのタマゴタケ。
また本命発見。
コガネヤマドリかな?前に見たものより柄が細くて色が薄いな。
またアカジコウ。もう少し大きければ採って行くのだけど。
不明菌。
これは完全にコガネヤマドリだな。以前食べたけど、食毒不明らしい。
あまり下ってしまうと登り返すのが大変なので、適当なところで引き返す。
帰りは道脇の森を覗きながら歩いてゆく。
探すと結構ヤマドリタケモドキが出ていた。
ここにも!
ここにも。
道の真ん中にも。
偵察のつもりが、そこそこの収穫になった。
これからの季節は山に行く楽しみが増える。
奥多摩から秩父の山を歩いてきた。
倉沢バス停から棒杭尾根を登り、グミの滝へ下るルート。
ルート図
急に太平洋高気圧が勢いを増して、猛暑日予報の週末。
本来なら山ではなく沢を歩きたいところである。
ただ、記事にはしなかったが、実は先週秩父の沢に釣りに行って来たのだ。
増水した渓で散々な目に遭い、しばらく釣りは良いかな、と思ったのである。
とは言え、マトモに尾根を歩くと暑さにやられそう。
沢沿いで少しでも涼しそうなところを探して、今回のルートを選んでみた。
朝9時に倉沢バス停をスタート。
この時間ですでに酷い暑さ。。こんな日に林道歩いてたら倒れそう。
ところが、林道に入ると上流から涼しい風が吹いて、実に快適。
沢筋の冷気は天然のクーラーである。
途中崩落があったが、問題なく魚留橋に到着。
橋の手前に塩地谷右岸道の取りつき。
ここからヨコスズ尾根に乗るというルートでも良かったかな。
これが魚留の滝か?
橋を渡り、長尾谷沿いにさらに進むと
棒杭尾根の取りつきに着く。
沢から離れ、尾根を登り始めると急に暑さが迫ってくる。
しばらくは藪っぽかったが、尾根に乗ると道が良くなった。
予想通り植林帯の鬼急登。道が切ってなければとても登れない急斜面が続く。
こまめに給水し、汗を拭いながら登ってゆく。
1000mを越えた辺りから自然林になり、ハルゼミの合唱が始まった。
この辺は風が抜けて気持ち良い。
ブナの大木。この尾根の主かな。
1時間半ほどの急登でやっと登山道に出た。
林道崩落の注意書き。
道を横切ってそのまま登り、岩っぽい尾根を進むと
1449の棒杭ノ頭に到着。
夏は背中にかいた汗でズボンまで濡れてしまうので、腰にタオルを挟んで歩くのだけど、この時点でもう絞れるくらい汗をかいた。
ピークから下った所で昼食休憩。コバエが煩い。
ここからが今日のメイン。グミの滝目指して無名の尾根を下る。
長沢背稜からグミの滝のルートは、もっと西の一杯水分岐から下るのだが、ヤマレコの記録を見ると、最近はここから下る人が多いようだ。
切れ切れに薄い踏み跡があるが、ほぼ鹿道。コンパスを見ながらボンヤリとした尾根型を追って下る。
写真より傾斜がキツく、何度かスリップした。
100mほど下ると尾根がはっきりしてきて、踏み跡も明瞭になる。
思ったよりいい尾根。マーキングの類が一切無いのもいい。
なんだ、思ったより楽勝じゃん。と、油断したら最後にミスった。
尾根型を追っていたら滝寄りに下ってしまい、崖で行き詰った。
右手に正解尾根が見える。くそ~あっちだったか。。
乗り換えようと泣く泣く急斜面を登り返していたら、謎の踏み跡が斜面を横切って続いていた。
これを辿って正解尾根に復帰。
鹿道だったのかな?それにしては踏まれている感じだけど。
踏み跡はそのまま尾根を下るように見えたが、途中で藪に埋もれて見失う。
コアジサイ、花が咲いていると藪も癒される。
最後は草と低木の藪を分けて、強引に沢に降りた。
ミスはしたが、うまい具合に滝のすぐ下に降りることができた。
ちょっと遡行してグミの滝。久しぶり。
ヤブ漕ぎで汗をかいた体に瀑風が気持ち良い。
この時点で1時50分。バスは4時まで無いので、30分ほどゆっくり涼をとった。
休憩後、道を下る。ワサビ小屋跡。
仙元谷左岸の道は崩落が進んでいると聞いていたが、なんとか歩けた。
ヤマレコだと、一度沢に降りるとあったが、そんな所は無かった。多分右岸の道で巻いてしまったのだと思う。
最後は1時間の林道歩きで川俣へ。
時間があったので大日堂にお参り。
4時のぬくもり号を待って、帰路に着いた。
小持山にアカヤシオを見に行ってきた。
浦山口からコブ栃ノ沢の旧登山道を登り、下山は大持山から西尾根を下った。
ルート図
今日は午後から天気が崩れる予報。
ならば早めに歩き出そうと、始発電車に乗った。
飯能で西武秩父行きに乗り換え、6時24分西武秩父着。
ダッシュで御花畑駅29分発の電車に滑り込む。
時間ギリギリの乗り継ぎだが、いつの間にか秩父鉄道がICカード対応になっていて助かった。
いつも切符買ってるうちに電車が来てしまって焦るのだ。
浦山口駅を6時45分に出発。
鍾乳洞を過ぎて、橋立川沿いの林道を進む。
この林道歩きが意外と長くて疲れる。
川沿いにウワミズザクラの花が咲いていた。
武甲山への登山道を分けると、道が悪くなる。
前に来た時よりも道の崩壊が進んでいて、沢に降りて渡渉しながらの遡行を強いられた。
この日は水が多くて少々難儀した。増水していたら行けなかったかもしれない。
なんとかコブ栃ノ沢出合に到着。
道標にはスゲ沢と記されているが、正しくはここはコブ栃ノ沢で、スゲ沢は一本下流の沢である。
出合のコゴミ畑はもう育ちすぎ。期待していたのに残念。
開けた沢沿いの道を登ってゆく。踏み跡はかなり薄いがなんとか辿れる。
水が枯れると左手に鹿よけネットが出てきた。
・・・と、柵内の藪の中から人の声?
山仕事の人かと思ったが、話してる内容からして登山者っぽい。
どうも、道を失ってヤブ漕ぎをしているように思われた。
人のことは言えないが、物好きな人がいるものである。
開けて明るい林床には春の花がいっぱい。
ニリンソウ。
ヒトリシズカ。
不明ネコノメ。
藪に埋もれて消えかけの道を追ってゆくと、小屋跡があった。
最後は沢型が消え、広い斜面の登りで、長者屋敷からシラジクボへのトラバース道に出た。
マーキングがなければ見逃しそうな薄い道。
「本当に登山道か?」と半信半疑で進むと、古い道標があって一安心。
コガネネコノメかな?
ニッコウネコノメ。
植林帯に入ると明確な道になり。シラジクボへ出た。
あとは、しっかりした縦走路で小持山へ登ってゆく。
天気が良くて、日なたを歩いていると暑い。
振り返って武甲山。ちなみに私はまだ一度も山頂を踏んだことが無い。
道はしっかりしているものの、酷い急登の道。
大汗をかきながら山頂へ。もう足が攣りそう。。
今回は一番楽なルートを選んだはずだったのだが、小持山はどこから登ってもキツかった。
山頂はアカヤシオが真っ盛り。
大当たりという程ではなかったけど、なかなかの花付きだった。
山頂は大勢の人でごった返しており、写真だけ撮って早々に退散。
雨乞岩から高ワラビ尾根を望む。
都県境の稜線、蕎麦粒山から三ツドッケ。
大持山へ。
木々が芽吹き始めた西尾根を下る。
雑木林の明るい斜面にはカタクリの葉っぱが一杯出ていて、足の置き場に気を遣うほどだったが、花はチラホラ。
葉だけのものは、まだ花をつけるほど成長していないのだとか。
全部順調に育ってお花畑になってくれれば、春の楽しみが増えるのだけど。
ブナの芽吹き。この季節の森は本当に気持ちがいい。
バスの時間まで余裕があったので、ゆっくりと春の山を楽しみながら下った。
最後、川俣集落の手前に落石防止ネットが出来て、道がわからなくなっていた。
適当に降りたら民家の横に出てしまい、不審な顔をされてしまった。
春の花を探しに奥武蔵から東秩父の低山を歩いてきた。
正丸駅から白石までの安楽ハイキング。
お目当ては、ツツジ山のアカヤシオと白石集落の花である。
奥武蔵でアカヤシオを見るなら蕨山だが、好天の休日は鬼混みが予想される。
山道で人が多いのは我慢するとしても、名郷まで鮨詰めのバスに乗るのは勘弁してほしい。
ならば、花は少なくても、人のいないツツジ山に行こうと思ったのである。
下山路の白石集落も、今の時期は花の里になっているはずである。
ルート図
朝8時に正丸駅をスタート。ハイカーが大勢いたが、みんな伊豆ヶ岳方面に歩いて行った。
十津川村さんがおっしゃっていた通り、駅前の売店は昨年9月で閉店したとの張り紙があった。
立地は悪くないと思うのだけど、車で通る人を呼び込めないと厳しいのかな。
駅前の喧騒を離れ、一人で国道に降りてゆく。
国道を渡り、すぐ先の階段から尾根に取りつく。
このルートは駅からすぐに山に入れるのが良い。
最初は藪の急坂の登り。
踏み跡は薄いが、植林の尾根に乗ると、しっかりした道になる。
植林の切れ目にミツバツツジ
芽吹き始めの森に薄紫の花が映える。
林道脇にキブシの花。
今年は花が少ない感じ。
三田久保峠からはとんでもない急登。
ここは奥武蔵で一番キツい登りだと思う。
息を切らしながら小ツツジ山に到着。
良かった!アカヤシオ咲いてた。
花付きは今一つだけど、見れてよかった。
これで今回の目的の半分は達成。
大ツツジ山を越え、刈場坂山は怪しい踏み跡で巻いて刈場坂峠へ。
このルートで気に入らないのは、こんなキツい坂を上り切った先が車道である事だ。
ヒイヒイ言いながらたどり着いた所に、車やバイクがたむろしているのは腹立だしい。
早々に大野峠への縦走路に逃げる。
車道を下に見ながらの道であまり快適ではないが、雑木林も多くてそこそこ気持ちのいい道。
トレランの人が多いのが難点か。
大野峠のパラグライダー場から堂平山。
ここから林道をショートカットしながら、高篠峠へ。
峠から848ピークへの登りで足が攣った。
久しぶりの山歩きと、季節外れの高気温でかなり汗をかいたせいだろうか。
874の川木沢ノ頭はパスして、車道で白石峠へ。
あとは登山道でゆっくり白石車庫バス停まで下るだけ。
ゆるゆると下ってゆくと、雑木林には咲き始めのカタクリがチラホラ。
ヨゴレネコノメかな?
ヒトリシズカ
一輪だけのニリンソウ
白石の集落に降りると、花真っ盛り。
桜もちょうど満開。
ツツジにレンギョウ、ハナモモ、ユキヤナギ、まさに春爛漫の山里。
東秩父村の花と言えば、大内沢のハナモモや、上古寺の桃源郷が有名だが、あの辺はすっかり観光地になってしまった。
ここは花の種類も多いし、観光客も来ないので、ゆっくりと花を楽しめる穴場的な場所である。
うららかな陽気の中、春を満喫した一日だった。
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