五輪山東尾根
伊豆ヶ岳を歩いてきた。
西吾野から東尾根で登り、五輪山から東に下る尾根で正丸に降りた。
ルート図
連休中という事で、観光地はどこも人であふれかえっていて、遠出する気になれない。
山に行くにも、奥多摩駅や飯能駅のバス乗り場の大行列を想像すると足が向かない。
そもそも秩父周辺は、今の時期芝桜で大変な事になっている。
となると飯能あたりの低山しか選択肢がない。
出来るだけ人に会わないように、と今回のルートを選んだのである。
朝7時過ぎに西吾野駅を出発。
西武線にもハイカーが大勢いたが、ここはそれほど人は多くない。
国道から林道で川を渡って森坂峠へ。
普段はほとんど人の通らない道だが、2年くらい前にトレランの大会と鉢合わせして酷い目に遭った事がある。
細い道なので、ここから久通の集落に下るまでに20分以上待たされたのだ。
トレラン屋は、道を譲っても黙って駆け抜ける人がほとんどで非常に腹が立つのだが、この時は一人キレイなお姉さんが「すみません、ありがとうございます。」と言ってくれたので、心の狭い私でも全て許す気になれた。
今年も再来週に同じ大会があるようなので注意である。
一度車道に出て、琴平神社から伊豆ヶ岳東尾根へ。
ここは何度か下った事があるが、登りで歩くのは初めて。
麓の竹林にはタケノコが一杯出ていた。この辺には掘る人がいないようで、ほとんどイノシシに食われていた。
いつの間にか新しくなった狢入り山のドラえもん。
ずっと植林の退屈な尾根だが、上の方は雑木林が出てくる。
ヤマツツジもちらほら。
ヒラタケが1個だけ出ていた。
最後は崖の直登で頂上に出るのだが、山頂からは大勢の人の声が聞こえたので素直に巻いて頂上へ。
予想通り凄い人、山頂付近だけで50人くらいいた。
この山頂、前はもう少し展望があったような気がするが、今は灌木が茂って展望なし。
ただ、埼玉県もトチ狂って伐採したりしないで欲しい。
ここのヤマツツジはまだ咲き始め、今年は結構花付きが良いかも。
殺人的な人混みから逃げるように五輪山へ下る。
青空に新緑が映える、涼しい風が抜けて気持ちがいい。
少し下った展望地から、二子山と甲仁田山が見えた。ここから見るとカッコ良い山だ。
登山道が北に下る、ここから目的の尾根へ。
この尾根は何年か前に登りで歩いた事がある。
その時は、ここに「私有地につき通行禁止」という立て看板があった。
末端の南川集落からの取りつきも、住宅の脇の空き地から人目を忍ぶようにして登ったので、もう二度と歩くことは無いと思っていた。
今回は看板は無くなっていたものの、入口にロープが張られていたので状況は変わってないと思うが、気が付かなかったことにして入らせてもらう。
尾根を進むとすぐに640mの丸山。
この尾根、十津川村さんがおっしゃる通り、下りで歩くとかなり手ごわい。
事前に地形図を見て、間違えそうな所は全部チェックを入れてきた。
まず、ここからの下りが最初の難関。
3方向に尾根が下っていて、正解は南東方向にぼんやりした尾根型を下る。
地図を見ながら無事に正解尾根へ。
598の笠岩。
左側から簡単に登れる。
岩の上で早めの昼食休憩。
風もなく、暑くも寒くも無くて気持ちの良い昼休み。
休憩後、痩せ気味の尾根を進むとすぐに岩場。
念琴岩というのだろうか?
ここを越えてからがこの尾根の核心部。
540圏で尾根を逸れるように北東に下る。
さらに、50mほど下って尾根が広がった所から東北東に下る。
この辺りはずっと地図とにらめっこしながら歩いた。
一見して地図が頭に入ってしまう人ならそんな必要も無いのだろうが、私は3歩歩いたら忘れてしまうので、こまめに地図を見ていないと確実に道を失う。
緩い鞍部を過ぎて登り返した所が501ピーク。
白状すると、実は先週もこの尾根を下っていた。
その時も何度か道を間違った上、最後にここからの下りで道を失った。
なんとか降りたものの、あまりに悔しくて今回のリベンジに至ったのである。
なので、今回は慎重に。
ちなみに本来のルートでは、ここから東南東に続く尾根で南川に降りるのだが、今回は正丸駅に下る。
501から北東に伸びる尾根を下り、尾根型が痩せた先の小ピークから東に岡房集落へ下る尾根を確認。
ここも一度下ってみたいが、今回はそのまま北に進む。
その先で尾根が北東に曲がった平坦地からの下りが超難しい。
割と明確な尾根が北北西に下っているが、方向的におかしい。
その右に緩い尾根型が北に延びているので、半信半疑でこれを下る。
・・・が、尾根はシダの群生する窪に吸収されてしまう。
そして、左方向を見ると、先ほどの北北西尾根が地形図ではよくわからない形で分かれて、目的方向に下っている。
クソっ、やはりあっちだったか!
と、見ると、鹿道程度の踏み跡が目的尾根方向にトラバースしているではないか。
神の救い、とばかりそれを辿って尾根に乗ると、わりとはっきりした踏み跡がある。
これを追うとブル道に出て、そのまま尾根に沿って下っていた。
しばらく並走していたブル道は尾根を横切って左右に下ってゆく。
踏み跡はないが、もう、すぐ先を電車が通っている。
線路を右に見ながら、薄い踏み跡を追って尾根を下ると
墓地がある平地に出た。
あとは明確な道で、正丸駅から斜め階段を下りた先のガードに降りた。
最後、ちょっと怪しかったが、とりあえずリベンジできたかな。
久しぶりに難しくて面白いルートファインディングを楽しめた。
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JICKYさん、こんにちは。
二週連続であの尾根を下りで歩かれましたか。おっしゃるように、どの尾根分岐も出だしがぼんやりしていて、分かりにくいですよね。私は自信を失いかけていましたが、JICKYさんもそこそこ苦戦されたようなので、安心しました(笑)。少し間隔をあけて、また下ってみようと思っております。
投稿: 十津川村 | 2024年5月 8日 (水) 11時33分
十津川村さん
ある程度地形図を読めるつもりでいましたが、あの尾根はほとんど迷路ですよね。
そもそも人が入っていなくて、道が踏まれていないのが難度を上げています。
もしかするとあそこの地主は、道迷い事故が多すぎて通行禁止にしたのではないかと思ってしまいました。
登りで歩いた時は全く気が付きませんでしたが、本当に難しかったです。
十津川村さんが苦戦されたのも納得です。
話を伺っていたので、私はかなり用心して下ったつもりでしたが、最初はやはり惨敗でした。(笑)
あの山域であんなに面白い道探しができるとは思いませんでした。
情報ありがとうございました。
投稿: JICKY | 2024年5月 8日 (水) 22時15分