新緑のイワナの渓へ
今シーズン初めてのイワナ釣りに行ってきた。
4時半に車止めを出発し、2時間少々の山道歩き。
川への下降点に立つ道標が新しくなっていたが、早くも傷だらけでボロボロ。。
これクマの仕業だな。なんでこんな事をするのだろう。
オレの縄張りに勝手にこんなもの立てやがって!と怒ったのだろうか?
剥がされた標識の跡に黒い毛、まだ獣臭が残って生々しい。
川へ下る踏み跡はずいぶん乱れて分かりにくくなってしまった。
適当に下るのは勝手だが、いい加減なマーキングを残すのは止めてほしい。
おかげで途中ちょっと迷ったが、無事に川に降り立つ。
この河原は一時期、大量の土砂に埋もれてしまったのだが、台風19号の大雨で流されたようで復活していた。
逆に対岸から入る沢の出合は、無残に埋まってしまった。
靴を履き替え、釣りの準備を済ませて遡行開始。
すぐ先のこのポイント。
手前右寄りの丸い石の先で出たのだが、ピックアップとほぼ同時だったのでアワセが効かず、一瞬手ごたえを感じただけでバレてしまった。
掛けそこなったが、この辺から出てくれると今日は期待が持てる。
最初の高巻き。落石で2段目の滝が見えなくなってしまった。
ヤマツツジが満開。今年は当たり年のようで、あちこちで見事に花を付けていた。
当初の期待に反して、イワナの機嫌は今一つ。
そこここで走るのだが、毛鉤には出てくれない。
この小さなポイント。流心脇のタルミでやっと出た。
6寸ちょっとのチビが今年の初イワナ。ボウズを食らわなくて良かった。
イワナは釣れないが、眩しい新緑の渓を歩くのは気持ちがいい。
遠くでハルゼミが鳴き始めて、一番いい季節が来たことを知らせてくれる。
今、この瞬間に、この沢を歩いているという幸福。
幸せとは何か?と聞かれたら、迷わず初夏の沢歩きと答えるだろう。
正直、釣りはどうでも良くなりそうだったが、曲がりなりにも竿を出しているのに、魚が釣れないのは悔しい。
尺とは言わないが、せめて8寸くらいのイワナには会って、さらに幸福度を高めたい。
日が高く昇っても、まだ水温が低いのか、瀬では反応が無い。
定位している魚も、底に張り付いていて、毛鉤には全く反応してくれない。
飛んでいる虫がユスリカや小さなカゲロウばかりなので、イワナも水面に興味が無いのだろう。
普段はポンポンと叩いて釣りあがるのだけど、上を見ていない魚を引き出すために、この日は結構粘った。
落ち込みの巻き返しとか、岩の脇のタルミを狙って丁寧に毛鉤を置いて行く。
その甲斐あってか、なんとか8寸クラスが出てくれた。
この沢のイワナは朱点が美しい。
その後、同クラスをもう一匹釣ったが、かなり時間をかけて釣りあがったので、途中でタイムオーバー。
最後のポイント、白泡の脇に毛鉤を打つと、派手な飛沫を上げて良型が飛び出してきた。
久しぶりに竿を絞り込む引きを堪能して、姿を見せてくれたのは今日最大の9寸。
これでもう満足。この日はここで納竿とした。
帰路で見つけたキブシの実。
ついこの間、黄色い花を見たと思っていたら、あっという間に季節が進んでいた。
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