大持山 大谷から周回
大持山に登って来た。
大谷から高ワラビ尾根の支尾根(日向尾根?)を登り小持山へ、大持山まで歩いて西尾根経由で大神楽に下り、そこから武士平に登り返してウワゴウ道で大谷に戻る周回ルート。
ルート図
梅雨の晴れ間、本当は釣りに行きたかったのだが、このところの雨続きで沢は無理そう。
沢がダメなら尾根、という事で以前から気になっていた、高ワラビ尾根の支尾根を使って大持山を周回してみることにした。
この尾根はぶなじろうさんの記事を読んで以来、いつか行こうと思いつつ後回しになっていたのである。
まだ、長い距離を歩くには不安があるが、これくらいなら何とかなるだろう。
夏日の予報で暑さが心配だったので、少しでも涼しいうちに登りを済ませてしまおうと早めに出発。
大谷の展望広場に車を停め、7時前に歩き出す。
すぐ先の分岐から日向に向かう林道を登って行く。
浦山ダムの水色はずいぶんきれいになってきた、昨年の台風以来ずっと白茶けた色をしていた。
ヘアピンカーブで大谷沢を渡った先で踏み跡を見つけ、ここから取りつく。
最初は植林帯の急登、ちょうど朝日に向かって登る形になるので眩しい。
思ったより気温が低くて快適。時折抜ける風が汗を冷やしてくれる。
足が攣らないよう30分おきに給水し、塩飴をなめながら登って行く。
今の体力だと後半確実にバテると思ったので、意識してゆっくりと登る。
木々の合間に、並行して走る高ワラビ尾根が見えてきた。
980付近で尾根が90度北に折れる。ここから南に下る笠尾根もいつか歩いて見よう。
登るにつれ、岩っぽくなってきた。
高ワラビ尾根直下は切り立った岩場。
なんとか登れるらしいが、ぶなじろうさんはかなり怖い思いをされたよう。
行って見たい誘惑を振り切って、大人しく巻く事にする。
避けられるリスクは避けた方が良い、山なんて無事に下山してなんぼである。
植林帯を東方向にトラバースする踏み跡を辿ると
上に稜線が見えてくる。
ここから急斜面を大きな折れ線で登る踏み跡を登って
無事、高ワラビ尾根に乗る事ができた。
ちょうど伊勢岩ノ頭と1055の中間鞍部になる。
すぐにタワ尾根分岐。
よく見るキノコ、何だろう?
覗き岩で休憩、ハルゼミの合唱を聞きながらタバコを1本。
大ドッケ方面はずっと雲に隠れていた。
ここから小持山までの登りがキツかった。
最後のウワゴウ道はパスして、川俣からぬくもり号乗っちゃおうか?と考える。
自粛中に鈍った足に鞭打ってなんとか山頂に。
この辺りからガスってきた。
雨乞岩に到着。
左手前に見える尾根を下れば武士平に直接降りらるようだ。
ただ、地図を見ると下りで使うのは難しそう、1100からの下りがヤバい。
ここは一度登りで使ってみる事にしよう。
こうやって宿題が増えて行く。
予定通り大持山へ。
西尾根を下る。
下り始めるとすぐにガスが切れてきた。
傾斜が緩んだ平地で早めの昼食。今回も手製弁当。
子供の弁当と一緒に作ったのでいつもよりおかずが豪華になった。
山での食事なんか炭水化物だけ摂ればいいのだが、副菜があると気持ちが豊かになる。
食べているうちに日が差してきて、ハルゼミが鳴き始めた。
昼食後、ゆっくりと尾根を下って行く。
ここはいつ歩いても気持ちがいい。
途中、真新しい熊の糞が落ちていた。
高ワラビ尾根でも見かけたが、こちらはまだ昨日今日という感じ。しかもかなりの大物。
こまめに笛を鳴らしながら歩く。
ブナの大木。
大きな木は元気をくれる。
ヒラタケがちょっとだけ出ていた。
ツエタケ。
ドクベニタケ。
もう夏キノコのシーズンか。
900m圏の分岐、ここから西へ下る。
不明イグチ。
650付近で南に下る踏み跡を失ってしまったが、すぐに復帰。
614の鞍部からは鉄塔巡視路で東沢へ降りる。
渡渉して沢沿いに進むと大神楽の集落。
ここからは車道を登って行く。
この車道歩きが暑くて、今日一番大汗をかいた。
沢の向こうに新しい社、鳥居が無いけど神社だろうか?
大神楽沢は昨年の台風でかなり荒れていた。
武士平へ。
ここから登山道を登る。
タワ尾根分岐に到着。
もうパンツまで汗でびっしょり、帰ったら浴びるほどビール飲んでやろう。
そのままウワゴウ道を行く。
・・・が、茶平への道を分けた先、有坂の廃屋付近で道が消えた。
さっきまであんなにハッキリした道があったのにどういう訳だ?
一度分岐まで戻ってみたり、廃屋周辺を探してみたりと道を探して右往左往。
ここで30分くらいロスしてしまった。
藪に埋もれた道をどうにか探し当て、ようやく道が明確になったと思ったら、すぐ先の畑跡と思われる広い斜面でまた道が消えた。
マズイ事になった、一般道だと思ってナメていたら、ここはすでに廃道化しているようだった。
この調子じゃ日向に着くの何時になることやら。。
唯一の情報である地形図の破線の位置を信じて上方向に進んでみると、700m圏の小ピークの鞍部で道が復活した。
やれやれ・・・
その先は植林帯の明確な道で問題なく歩けた。一時はどうなる事かと思った。
腹立だしい事に、道が明瞭な区間は点々とマーキングが付けられているのである。
肝心な所には何もなかったくせに、こんなとこに付けてどうすんだ。
寄国土トンネルをまたぐ尾根の乗越で一休み、大黒天と聖徳太子の石碑。
日向の集落にあった六地蔵。ここの大地蔵を持ち去ったバチ当たりがいるらしい。
練馬区のキャンプ場を過ぎて
無事に県道に帰着。
最後のウワゴウ道でちょっと焦ったが、なんとか予定通りの道を歩くことが出来た。
帰って調べると、手持ちの2015年版の昭文社マップでは実線だったのが、最新版はその区間だけ破線になっていた。
やはり情報は常に更新しておかないとダメだなあ。
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JICKYさん、こんにちは。
お身体のほう、順調に快復されているようでよかったです。
当方、日向尾根もウワゴウ道のほとんどの区間もまだ歩いたことがなく、記事を拝見して行きたくなってきましたよ。あと笠尾根も。
日向尾根の等高線が詰まっている区間は、踏み跡を追ってあっさりと巻けたようですね。
西尾尾根のブナがいいですね。あの辺りは雰囲気がいい割に熊の痕跡が少ない場所ですが、大きいやつが落ちていましたか。当方、浦山川より東を歩くときは無警戒でおりましたが、これからは気をつける必要がありますね。因みに浦山川の西側は、個人的見解ですが、ここ数年で熊密度はさらに上がっている感じがします。
投稿: 十津川村 | 2020年7月 6日 (月) 13時50分
十津川村さん
おかげさまで体の方はもう万全です。ただ、足はだいぶ弱っていたので、翌日はひどい筋肉痛でした。(笑)
日向尾根は踏み跡はありましたけど、あまり歩かれていないようで良い感じでした。
高ワラビ尾根直下の岩場は、ヤマレコの記録ではみなさん登られているようですが、右から簡単に巻けるのでその方が良いと思います。
笠尾根も登りがキツそうですがいつか歩いて見ようと思っています。
あの辺りでは私も熊の痕跡を見たことが無かったのですが、今回は高ワラビ尾根にも西尾根にも落し物がありましたので気を使いました。
確かに浦山川の西側に比べると熊の気配は薄いですよね。
ここ数年、秩父だけでなく、全国的に熊の生息数が増加傾向にあるようです。
笠山や川苔山で襲われた人もいますし、名栗で襲われたという話も聞きます。
もう、どこでも遭遇する可能性があると考えて行動した方が良さそうですね。
投稿: JICKY | 2020年7月 6日 (月) 20時50分
今晩は。
伊勢岩の頭直下には巻道があったのですね。自分も決して冒険をおかしたい口では無いので、巻道を発見していたら躊躇なくそちらを選択していました。しかし、右足が不自由な自分でも登れたので大方の人々は登れると思います。
「道が藪に隠れた所に限ってマーキングが消える」は、自分も幾多となく経験しているので納得です。多分倒木等で゜マーキングが失われた所から踏み跡が乱れ、薮化していくんだろうなと想像しています。
大持山西尾根は気持ちよさそうですね。未踏なのでいつかは歩きたいです。でも体力的に心配な今日この頃です。
投稿: ぶなじろう | 2020年7月10日 (金) 19時28分
ぶなじろうさん
伊勢岩の頭直下の岩場、私も登るつもりで行ったのですが、明確な踏み跡が右に続いていたのでそちらから巻けるのかな?と行って見ました。
未踏の尾根が下りで使えるかどうかを確認したかったというのもあります。
ネットの記録を見るとみなさん登られているようなので、次回があれば登ってみたいと思います。
ウワゴウ道の不明瞭区間ですが、ちょうど廃屋付近で植林が切れて日当たりが良くなるので、藪に埋もれているのかと思われました。
冬季であれば簡単に道を辿れるような気がします。
大持山西尾根の上部は、個人的にはあの辺りで一番いい森だと思います。
名郷から登って川俣からバスに乗れば安楽なコースですので、機会があったら是非歩いて見て下さい。
投稿: JICKY | 2020年7月10日 (金) 22時51分
ヤマドリタケモドキはそろそろでしょうか。
投稿: 吉瀬 総 | 2020年7月12日 (日) 17時23分
安谷さん
そろそろキノコのシーズンですね。
ヤマドリタケモドキは何年か前、お盆明けくらいに爆発してました。
投稿: JICKY | 2020年7月13日 (月) 20時49分