有馬山 バラ尾根から中尾根
梅雨の晴れ間、有馬山に登って来た。
落合の観光釣り場からバラ尾根を登り、中尾根を下る周回ルート。
下りの中尾根ではまたまた道を間違えた。
ルート図
朝7時半、釣り場の駐車場に車を置かせてもらって歩き出す。
ちょうど釣り場のオッチャンが重機で上がってきたので、駐車料金を払おうとしたら「山登りの人はお金要らない」と言われた。
山屋なんて一銭も落とさないのに、何でタダで停めさせてくれるのだろう。
この遊歩道入り口から取りつく。
前回登った時は尾根末端から取りついたが、のっけからひどい急登を強いられたので、今回は歩道を奥まで進み、一つ南側の支尾根から登る。
こちらも急は急だが、しっかりと踏み跡もあって楽に登れる。
500m圏の平坦地は東側が伐採されていた。
主尾根に乗ると急登が続く。
ハツタケかな?
でも青変しないし乳液も出ない。
鹿剥ぎ、あちこちで見かけた。これじゃ林業なんてやってられないだろうな。
これは熊の爪痕かな?
650圏で傾斜が緩んだ平地で小休止。
湿度は高いけど気温が低いので割と快適。
今回マムートのボトルホルダーを使ってみた。
いちいちザックを降ろさなくても給水出来てとても便利。
ハイドレーション使えばもっと楽なんだろうけど、メンテナンスが面倒くさそうだし、残量が見えないのはちょっと怖い。
ヤマドリタケ系の幼菌、なんだろう?
今日は前回よりキノコが多い。ペースを緩めてキノコ目で歩く。
アカヤマドリ発見。
不明イグチ。
ウスタケ。
林道に出た、すこし左側に行った所から取りつく。
登り始めてすぐにヤマドリタケモドキ発見!
ポルチーニの仲間で、歯ごたえも良くとても美味しいキノコ。
これが出ていると一気にテンションが上がる。
タケリタケ。ここまで見事な造形は初めて見た。
私はてっきり「タケリタケ」という種があるのかと思っていたが、実は他のキノコに寄生してこういう形にしてしまう菌なのだそうだ。
なんのためにこんな事をするのだろう。
アワタケ。
食べられるらしいが、私は青変するイグチは気持ち悪いので採らない。
これはニガイグチ系だな。
ブナの大木。
ブナって官能的な樹形をしてるよなあ。
2つ目の林道に出た。
林道を越えると最後の急登。この辺でガスが晴れてハルゼミが鳴き始める。
ナツツバキの花が落ちて甘い香りを放っていた。梅雨の森の香り。
ヒイヒイ言いながら急坂を登りきってタタラノ頭に到着。
ラスト50mがキツかった。
前に登った時は、ここから日向沢ノ峰経由で槙ノ尾山まで行って仙岳尾根で落合に下ったが、気の遠くなりそうな行程である。
今の体力じゃ絶対に無理だな。
ここから有馬峠までは広葉樹の稜線。ハルゼミの合唱が気持ちよい。
そろそろハルゼミも聞き納めかな。
ベニヤマタケ。作り物のように鮮やかな赤色が目立つ。
有馬峠に着くと林道が崩落していた。去年の台風19号はこの辺の山にとんでもないダメージを残している。
林道を進んで最初のカーブから下る、またガスが出てきた。
嫌な予感、肝心な所で視界が効かなくなってきた。
辛うじて見える尾根型を追っていたら、やっぱり違う尾根に引き込まれた。
1121からの下りは気をつけなきゃ、と思っていたのに。。
一応、途中で地図を見たのだが、尾根の方向が合っていたのでそのまま下ってしまった。
林道に出た、末端は崩落していて降りられない。
左に逃げて、この斜面をズリ落ちるように下った。
一度登りで使っているので、ここで気が付かなきゃいけなかったのに、降り口にマーキングがあったのでうっかりそのまま下ってしまう。
林道を越えて下り始めると、すぐにヤマドリの群落があった。
舞い上がって、道探しよりキノコ探しに注意が行ってしまった。
ヤマドリタケモドキの親子。
ここではほかにもいくつか採れた。
アカヤマドリは採り切れないくらい出ていた。
食べ頃の幼菌をいくつかいただく。
これ、うっかり採ったら酷く苦かった。
ニガイグチだったのかな。
この先で尾根が切れ落ちて行き詰った。
地図を見てようやく間違いに気づく。
この尾根にも古いマーキングがつけられていたので、行けば行けそうな気もしたが、踏み跡も不明瞭だし、どうやっても沢に降りてしまいそうなので引き返す。
林道まで100mほど登り返し、正解尾根へ。
正しいルートでもキノコが出ているかと思ったら、何故かこちらはさっぱり。
キノコ的にはあの尾根が正解だった。
そのまま下って林道に降りた、あとは林道を歩いて駐車地へ。
帰り道、今年初めてヒグラシの声を聞いた。
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こんにちは。
随分とキノコにお詳しいのですね!これだけ詳しければ、ルーファンよりもキノコ捜しがメインになってしまうでしょうね。自分はこういった事に疎くて、うらやましいです。
バラ尾根は2010年に初めて登ったのですが、下部は全く踏み跡がありませんでした。そして、タタラの頭の最後の急登は足の踏み場もないスズ竹藪に覆われていました。このたびの写真を拝見して、スズ竹が全く無くなっているのを知りました。この山域では2010年前後からスズ竹が一斉に枯れ始めました。いまだに回復していない事が判りました。
中尾根は地図に無い林道が絡み付いていて、下りでは迷いそうですね。下部には栃ノ木入沢に下る廃林道があったと思います。
投稿: ぶなじろう | 2020年7月21日 (火) 16時45分
ぶなじろうさん
私はキノコに関してまだまだ素人です。記事では知っているキノコの写真ばかり並べているので詳しそうに思われますが、実際には出ているキノコのほとんどは分かりません。(笑)
10年前にバラ尾根を歩かれていたのですね、当時はまだスズタケが健在でしたか。
4年前に初めて歩いた時は、まだ枯死した笹がちらほら残っていましたけど、今回はきれいに無くなって、藪だったとは想像できなくなっていました。
その頃一斉に枯れた秩父辺りのスズタケはどこも回復していませんね、定期的な更新で枯れたのではなく、他の原因があるのかも知れません。
中尾根は登りで一度使っていたので油断してました。私レベルがキノコ探しながら下るのは無理だと思い知らされました。
栃ノ木入沢に下る廃道、今回下ってみようと思って入ってみましたが、背丈を越える藪に阻まれて途中で引き返しました。冬なら何とかなるかも知れませんが、今の時期は無理ですね。
投稿: JICKY | 2020年7月21日 (火) 20時55分
ご無沙汰しております。
キノコトレッキング!すごいです!
てかトレッキング?ですか、これが?
色々崩落している場所があるんですね。
釣り行くときも気を付けなきゃですね・・・。
タケリタケってのが印象に残りました(笑)。
投稿: farwater | 2020年8月 5日 (水) 10時25分
farwaterさん
お久しぶりです。
長雨のせいでなかなか釣りに行けませんでしたが、おかげでキノコは豊作のようです。
これからの山歩きはキノコが楽しみですね。
秩父地方の山は昨年の台風19号の大雨でひどく荒れてます、林道もあちこちで崩れて通行止めになってました。
猛り茸、なかなか妙なネーミングですよね。(笑)
普通はもっといびつな形をしてるんですけど、ここまで色形が完璧なのは初めて見ました。
投稿: JICKY | 2020年8月 6日 (木) 15時33分