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2020年6月11日 (木)

手術顛末記

 盲腸の手術をしてきた。
 
本来なら先月中にやる予定だったものが、コロナの影響で先延ばしにされていたのである。
以下はその顛末。

手術の前に検査をいくつか受けさせられた。
まず、1週間前に大腸の内視鏡検査。
手術の時に他の病気が見つかると面倒なので、あらかじめ調べておくのだそうだ。
 
検査前日から食事を制限され、おかゆとスープしか口に出来ない。
一日中空腹でかなりつらかった。

当日は何も食べずに病院へ。

他の患者5人と一緒に説明を受けてから下剤を飲まされる。
ムーベンという液状の薬で、微妙に塩味ととろみのある水を2リットル。
200ccづつ10分おきに飲むと、30分くらいで催してきてトイレとの往復になる。
 
便が水状になるまで繰り返し、確認してもらってOKが出た人から検査になる。
最後の方は完全に水で、気を抜くと漏れてしまいそうで怖い。
私は7回目くらいでOKが出た。
着替えて点滴をされ、検査室へ。

上は検査着だが、下は後部が大きく開いた不織布のパンツを購入させられた。
こんなもん無くても良いじゃん、という感じだが、検査スタッフも余計なモノは見たくないのだろう。

尻を突き出すような格好で横向きに寝かされ、ゼリーのようなものを塗られてから内視鏡を突っ込まれる。
 思ったより痛くない。
が、なんというか・・・全身を骨抜きにされるような感覚で、これはもう2度とやりたくないと思った。

途中で目が回って気持ちが悪くなってきた。
吐き気がする、と訴えると「血圧測って」と腕に血圧計を巻かれた。
いや、その前に洗面器くれよ、というレベルの話なんだけど。。
 
血圧が70くらいまで下がったので一度中断。
管を抜かれて体を起こされると、びっしょりと脂汗をかいていた。
空腹の上に、急に腸に刺激が加わったせいだろうか。
 
落ち着いてから再開、今度は問題なく進む。
「はい、一番奥まで入りました。これからゆっくり戻りながら再度チェックしていきます」
ここで仰向けにされて、モニターを見せてくれた。
自分の腸の中を初めて見たが、不摂生を極めている割にはずいぶんと綺麗なものであった。
 
40分ほどで検査終了。
「小さなポリープがありましたけど、帰路では見つけられなかったくらい小さなモノなので問題ないでしょう」と言われた。
心配でしたら何年か後にもう一度検査を受けてくださいとの事だが、もうあれは御免である。

入院の二日前にPCR検査と肺のCT。
以前は無かったもので、余計な費用が掛かるのが腹ただしい。
まったくコロナの野郎、どこまで迷惑かけてくれるんだか。。
 
急造感満載の検査室。
Dsc_1310  
結果が気になったが、最後まで知らされなかった。
ま、陽性だったら保健所から連絡があるはずだから、問題なかったのだろう。

手術前日に入院。
午前中に病院に行くと、そこからまた絶食。
こんなことなら朝はもっとしっかりと食べてくるのだった・・・
しばらく酒が飲めなくなると思って、昨晩飲みすぎて二日酔いだったのだ。
  
午後からは担当の看護師、薬剤師、手術室の看護師、麻酔医と入れ替わりやってきて問診と説明を受ける。
既往症やアレルギーの有無、生活習慣など、同じような質問を何度もされてウンザリ。
同じ病院なんだからこういうの一元化しろよ。

たしか2週間前の診察でも同じ事を聞かれた。
その時、喫煙習慣があると言ったら「今すぐに禁煙しろ、手術が終わるまで1本も吸うな」
などと訳の分からない事を言われたのだ。
私は素直な性格で、医者の言う事は神の託宣の如く死守するのだが、これに関しては聞かなかったことにした。

タバコは吸ってませんよね?と再度確認され、「はい、大丈夫です」などと真顔で答えたが大嘘である。今日の朝まで普通に吸っていた。
吸っていると手術は出来ませんからね、と言っていたが、いつからそんな面倒くさい事になったのだろう?
 
当日の朝、看護師が来て浣腸をされる。
若い女性にこういう事をされるのは複雑な気持ちである。

今回は朝一番の手術で、9時過ぎに手術室に向かう。
 
緊急の事態に備えて家内が着き添ってくれたのだが、今は家族でも病棟に入れないので、会えたのは手術室に入る直前だけ。
貴重品だけ預けて手術室へ。

最初に術衣に着替えるのだけど、下はそのままで良いという。
寝る前に替えてしまった方が早いのでは?と思ったが、女性などはスタッフの前で下を脱ぐのに抵抗があるのだろう。

手術台に横になり、酸素マスクをされる。
昔、手の手術をした時にやはり全身麻酔を受けたが、その時は麻酔用のマスクを着けてガスで眠らされた。
今は点滴で麻酔薬を入れるらしい。
 
「はい、ではこれから眠くなります」と言われたが、全然眠くならない。
不安になりかけた時、突然後頭部を引っぱられ、強引に眠りの淵に引きずり込まれるように意識を失った。
 

夢の中で名前を呼ばれて目を覚ますと、担当医が「はい、終わりました。無事に成功しましたよ」と伝えてきた。
え!?いつの間に?という感じで、ほんの一瞬の事に感じられたが、実際には2時間ほど経っていた。

感覚が戻ってくると、下腹部が痺れたように痛むのと、喉がかすれたように痛むのを感じた。
ストレッチャーに移され、手術室を出たところで家内と面会させてもらえた。
清明な意識で話をしたつもりだったが、何を話したかよく覚えていない。
 
先生の話では、摘出した虫垂は膿がたまっていて、放っておいたらまた炎症を起こしていたとの事。
切っておいてよかった。

その日は回復室で過ごした。
すこし熱が出て、やたらと喉が渇くのに水は飲ませてもらえないので、何度もうがいをさせてもらった。
薬の影響か、とにかく眠くて、目が覚めている時以外はずっと眠っていた。(当たり前か)
 
翌日になると大分痛みも引いてきて、起き上がれるようになった。
それなりに痛むものの、歩くのも問題ないので、午前中に病室に戻された。

とりあえずじっとしていれば痛みも出なくなったので、暇な時間はずっと本を読んで過ごした。
前回入院した時に本が足りなかった経験をふまえて、今回はキンドルの電子書籍リーダーを用意して来た。
これはずいぶん役に立った。
片手で持って操作できるくらい軽いし、暗い所でも読める。文字のサイズも変更できるから老眼鏡をかける必要も無い。
もっと早く購入しておくのだった。
 
手術から2日目の夜にやっと食事が出た。
と言っても5分粥がほんの一口程度に、離乳食みたいなおかずと味噌汁。
幼稚園児だってもっと食べるだろ、という程度の量で、空腹をこらえるのが大変だった。

食事は次の日から全粥になったが、量は相変わらず。
おかずも、味付けは良いのだけど薄くて物足りない。

普段の食事に比べると、糖質が1/2から1/3くらい、タンパク質は1/2、脂質は1/10以下。
塩分も半分以下で、生活習慣病とか裸足で逃げ出すくらい健康的な食生活を強いられた。

しかし、人間の適応力と言うのはすごいもので、こんな食事でも慣れると満腹感を覚えるようになるのである。
帰ってから社会復帰できるのか? と不安になった。

何事も無く術後の日々を過ごし、経過が良好なので一日早めましょう、という事で4日目には無事に退院することが出来た。


これで心置きなく山に行くことが出来る。
 

 

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コメント

とても痛そうですね。しばらく痛い日々になると思うので、ごゆっくりお休みください。そういえば私は入院したときに、『世界最悪の旅』という分厚い冒険物語を読みました。暇がたっぷりないと読めない本だったので、この件に関してだけはありがたかったです。

安谷さん
今回は腹腔鏡手術でしたので、傷も小さくて痛みもさほどではありませんでした。
今はもう全快に近いくらい回復しております。
おかげで前回同様、今回もずいぶん本を読む時間が取れました。
「世界最悪の旅」は南極探検隊の話ですね。
アムンゼン隊の話は昔読みましたけど、スコット隊の話もあるのですね。
機会があれば読んでみたいと思います。

JICKYさん、たいへんご無沙汰しておりますm(_ _)m
内視鏡検査、手術と大変でしたね。
私は全身麻酔や手術の経験がなく、読んでいて想像するだけでも怖くなってしまいました(^_^;)
無事に退院されたとのことで、なによりです。
JICKYさんとは同い年なので、他人事とは思えず読んでしまいました。

ちなみに、私は手術経験はありませんが、大腸内視鏡検査は二年に一度くらいの頻度で受けています。
私は“出きる”までに時間がかかる体質なので、JICKYさんがうらやましいです。
いつも一番最後になってしまいます…(泣)

しげさん
お久しぶりです。
思ったより手間がかかりましたが、おかげさまで無事に終わりました。
手術なんてものは、出来れば一生経験したくないですね。
お互い体には気を付けましょう。
内視鏡検査、定期的に受診されているのですか。
私は下剤の効果が出やすい体質のようで、腸内洗浄は問題ありませんでしたけど、あの検査はもう二度とやりたくありません。(笑)

JICKYさん、こんにちは。
この度ははぞ大変だったことと思います。

もう全快に近いということですが、くれぐれも無理はなさらないよう、まずはウォーミングアップ程度の山行からにして下さいね。
それにしても、手術当日の朝までタバコを楽しまれるとは、さすがはJICKYさんです。

十津川村さん
お気遣いありがとうございます、おかげさまで無事に終わりました。
もう痛みもほぼなくなりましたので、そろそろ山に行こうと思っていますが、ご忠告通り、最初は足慣らしで半日コースの低山を歩いて見るつもりです。

タバコを吸っていたのは手術の前日、入院日の朝までです。
病院の敷地内は全面的に禁煙なので、さすがに抜け出してまで吸いに行く元気はありませんでした。(笑)

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