自粛日記2 蕎麦打ち
暇なので、久しぶりに蕎麦を打った。
以前はちょくちょく打っていたのだけど、ここ数年は新そばが出た時と、年末の年越しそばくらいしか打たなくなった。
そば粉を買っても、使いきれずに無駄にしてしまう事が多かったので、今回は在庫処分である。
ちなみに私は趣味で打っているわけではない、美味い蕎麦を食べたいから仕方なく自分で打っているだけである。
趣味で打って持て余している人がいたら分けてほしいくらいだ。
蕎麦打ちは高等技術のように思われがちだが、コツさえつかめば誰でも出来る。
せっかくなので、いかに簡単かというのを説明してみようと思う。
まず、一番大切なのが粉の選択である。上手く打てない人は大抵ここで失敗している。
どんな名人でもダメな粉ではまともな蕎麦にはならないし、逆に良い粉を使えば初心者でもそれなりの蕎麦になる。
スーパーなどで売られている粉ではなく、必ず手打ちそば用として売られている粉を使う事。
私のおすすめは高山製粉さんの「八ヶ岳」という粉。
これは私が初めてまともに打てた粉で、風味も香りも良く、二八で打てば初心者でもまず失敗しない。
ここは他にも色々な種類の粉を出しているので、ある程度上達したら他の粉にチャレンジしてみるのも良い。
もう一つ、私が最近主に使っているのは柿沼製粉さんの「究極のそば粉」。
非常につながりが良くて、私の腕でも10割の蕎麦が打てるくらい良い粉である。
ただ、私はのど越しの良い蕎麦が好きなのであえて二八で打つ。
今回はそば粉300gにつなぎ60gのいわゆる外2と言われる分量で作った。これで3~4人分。
最初にそば粉とつなぎ(中力粉)をこね鉢で混ぜる、ふるいを使うとダマにならない。
こね鉢が無ければ大きめのボウルや鍋でもいい、ビニール袋でやってしまう人もいるらしい。
粉がしっかり混ざったら、水を加える。
水の量はメーカーの指定があればその通りに。最初に全量入れず、様子を見ながら足してゆくと失敗が少ない。
今回は165gの水を入れ、後から少しずつ足していった。霧吹きを使うと微調整しやすい。
最初は手の指を広げ、頭を洗うようなイメージでざっくりと混ぜてゆく。
この作業が水回しと言って一番大切な工程である。これを適当にやると蕎麦がつながらずボロボロと切れてしまう。
急がず時間をかけてしっかり粉に水を含ませよう。
この時に蕎麦の香りがフワ~っと立ち上ってきて幸せな気分になれる。
粉に水が行きわたってくると、勝手にまとまってオカラのような状態になる。
こうなったら手のひらを使ってまとめていく。
一度まとめてしまうと、もう水を足す事はできないのでこのタイミングはいまだに緊張する。
水が足りないと伸した時にひび割れてしまうし、多すぎるとベタベタのズル玉という状態になって伸せなくなる。
何度か打って感覚的に覚えるしかないが、とりあえず指定の分量で加水すればまず失敗しないと思う。
玉にまとめたら、体重をかけてこねてゆく。
玉全体がしっとりして滑らかになるまでこねる。
ヘソ出しをして表面のしわを消したら完成。
伸し板に乗せ、麺棒を使って伸してゆく。むらなく均等な厚さになるように。
伸し板が無ければテーブルの上でもいいが、部屋が粉だらけになるので要注意。
伸し方は色々な方法があるみたいだが、私は麺棒を2本使って四角くする。
ここは私も未だに上手く出来ない。
最初のうちは多少形が崩れても、とにかく出来るだけ薄くする事を心がけるといい。
伸しが終わったら、破かないように気を付けながら畳む。
打ち粉はケチらず景気よく使わないと、くっついて分厚い蕎麦になってしまう。
うどんと違って、そばは畳んだ所で切れるのであまり小さく畳まない事。
今回は50×70センチくらいに伸して4つに畳んだので25センチ×35センチになった。
25センチの長さで切って行く。
この場合、包丁も1尺程度の大きさがあると良い、なければ家庭用の菜切り包丁とかでも20センチくらいのそばは切れる。
購入するのなら高価なものは必要ないが、あまり安い物はやめた方が良い。私も包丁を変えてから格段に上手く切れるようになった。
切り幅をそろえるために駒板はあった方がいい。
わざわざ買う必要は無い、私は100均の杉板と角材で作った。
私にしては上出来。本当は末端を切りそろえるのだが、面倒だし勿体ないので私は切らない。
打ったら出来るだけ早く茹でよう。
蕎麦が風邪をひく、と言うのだが、乾燥して切れやすくなるし酸化して風味も落ちる。
出来るだけ大きな鍋で、必ず1人前づつ茹でる。
茹で時間は麺の太さによるが、再沸騰後1分から1分半くらい。
冷水でしめたらしっかり水を切って完成。
我ながらなかなかの出来。
去年の粉だが、冷蔵庫で保管しておいたので風味も落ちていない。
下手な蕎麦屋よりは美味いと思う。
かなり大雑把に紹介したが、これなら自分にも出来そうと思われたのではないだろうか。
もし興味を持たれたら、もっと詳しく打ち方を説明しているサイトが沢山あるので、そちらを参考にしてもらった方が間違いない。
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