毘沙門山から茅ノ坂峠
4月28日、安谷さんと再び毘沙門山に登ってきた。
1月に登った時に「アカヤシオの時期に茅ノ坂峠までの稜線を歩いてみましょう」と話していて、少し遅いかも知れないが行って見ることにしたのだ。
ルート図
朝7時に待ち合わせ。
安谷さんの車を茅ノ坂峠にデポしてから一度戻って、かなめトンネルからスタート。
前回は池原から歩き出したが、今回は行程が長いので巡視路でショートカットする。
林道を終点まで歩いて、鉄パイプの橋で長合沢を渡り、鉄塔巡視路に取りつく。
最初は植林帯の急登。
尾根に乗り、前回歩いた道に合流する。
植林帯の切れ目で新緑がまぶしい。
木々の合間に二子山、この角度から見ると三子山に見える。
さらに進むと、帰路に歩く稜線が見えてきた。
なんか岩稜が見えるような・・・気のせいかな?(笑) ←笑い事じゃなかった。
長合沢ノ頭へは壁のような急登。
長合沢ノ頭からそのまま西へ行っても良かったのだが、天気も良いので毘沙門山に寄って行くことにした。
前日に雨が降ったせいか空気も澄んで、相変わらずの大展望。
両神山
二子山
甲武信岳方面、沢筋に雪が残っている。
和名倉山、こちらも雪が見える。
雲取山方面
前回は寒くて長く居られなかったが、今日は暖かくてゆっくりと展望を満喫できた。
再び長合沢ノ頭に戻って、稜線を西へ進む。
ミツバツツジが見ごろ。
すぐに巨岩が現れた。
どう見ても登れそうにないので、右から巻こうとしたら崖になって行き詰った。
強引に登れば稜線に乗れそうだったが、無理はしたくないので一度戻って左から巻く。
こちらもすぐに崖になった。
この辺はヤブレガサが一杯出ていたけど、摘んでる余裕は無い。
なんとか行けそうなルートを見つけて岩壁を登る。
取りつきは楽そうだったが、上は立っていて結構難しい。
最後は3点確保できなくて、2.5点確保でギリギリ登った。
これをやってしまうと、もうクライムダウンは出来ないので、引き返すにしても懸垂で降りるしかない。
30m持って来ればよかった・・と激しく後悔。
どうにか稜線へ。
ナイフリッジというほどでもないが、両側とも切れ落ちていて、マジで怖い。
下を見ると本当に足が震えて動けなくなってしまうので、足元だけを見ながら慎重に進む。
安谷さんが先行してくれたのでなんとか越えたが、一人だったら怖くて行けなかったと思う。
核心部は写真撮ってる余裕なし。
立って歩けないので、這いつくばるようにして進んだ。
振り返って、歩いてきた岩稜。
写真だと大した事ないように見えるが、この通過で寿命が3年ほど縮んだ。
ここはもう2度と歩きたくない。
北アルプスの岩場とかはもっと高度感があって恐ろしいのだろうけど、私にはこれでも十分怖かった。
アルプスのルートと違ってクサリもハシゴも無いし、岩も所々動いたり剥がれたりするので、生きた心地がしなかった。
頭のネジが2,3本外れているような、壊れた人以外は行かない方が良い。
ようやく尾根が広がって一安心。ウノタワのような広い窪地になっていた。
ここで大休止。
ヒトリシズカが群生していた。
その先も痩せて岩場もあったが、一応踏み跡があり、ロープなども残されていた。
境界の杭も点々と打ってあったので、ここからはそれなりに歩かれている様子。
アカヤシオも咲いていたが、もう終盤。
名残の花。
アカヤシオは落ちた花も美しい。
ヒカゲツツジも咲いていた、初めて見た。
847からの下りがまた岩場。
序盤の岩場で感覚がマヒしてしまったのか、この辺は結構余裕。
二子山が目の前、ここからだと単独峰に見える。
この辺まで来ると踏み跡がはっきりしてきて、マーキングも散見されるようになった。
こちら側から歩き出して、途中で断念する人も多いのではないだろうか。
毘沙門山まで行こうとすると、岩場の下降にロープが必要になるはずだ。
右側に伐採地が見えてくるともう峠が近い。
大きなアカマツの下に石祠があった。
ここから道が左右に下っていた、昔の峠道の跡と思われる。
これを下ったところが茅ノ坂峠。
序盤の岩場でずいぶん時間を食ったのでどうなる事かと思ったが、14時前には林道に降り立った。
おかげで渋滞に巻き込まれることも無く、2時間もかからずに家に帰る事ができた。
今回のルートは一人では絶対に行けなかったと思う。
ご一緒してくださった安谷さん、どうもありがとうございました。
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