夏キノコを求めて大持山
8月18日、大持山へキノコの様子を見に行ってきた。
昨年もこの時期にウノタワから大持山まで歩いたのだけど、その時に結構な数のキノコが出ていた。
特に美味なヤマドリタケモドキがそこそこ採れたので、今年もそれを狙って出かけてみることにしたのである。
同じルートではつまらないので、どこから登るか迷った末、冠岩沢の南側の尾根から登ってみることにした。
この尾根、位置的に微妙でどう呼んでいいのか迷う所だが、あえて言えば冠岩沢左岸尾根という事になるのだろうか?
ネットで歩いた記録も見つからなかったが、地形図を見る限りでは問題なく歩けそうな感じである。
6時20分、冠岩の分岐を過ぎて少し行った駐車スペースから歩き出す。
秋の空気が入って過ごしやすいという予報だったが、朝は涼しいというより肌寒いくらい。
尾根末端を目指して歩いてゆくと、いい具合に斜面を登る踏み跡があった。
これを使って尾根に取りつく。
尾根に乗るといつも通り植林帯の急登。
すぐに南側が開ける。
日当たりの良い南側は伐採後放置されているようで、藪が結構うるさい。
有馬山方面。
登るにつれ立ち枯れが目立ってくる、鹿の影響だろうか。
どうも山が乾燥気味で、ほとんどキノコっ気が無かったのだが、800m付近で初めてのキノコ。
不明菌、何だろう?
続いて立派なイグチ。
ヤマドリタケの背を高くして赤くした感じ、管孔は青変しない。
帰ってから調べてみたら、どうもベニイグチのようだ。
優秀な食菌だったら後悔すると思って持ち帰ったが、食毒不明との事。
食べた記録も見つかったが、不安を感じながら食べても美味しくないので止めておいた。
しかしこの尾根は障害物が多くて歩きにくい。
この先で鹿よけネットが現れ、それに沿って登る。
テングタケ科の幼菌。
ようやく期待が持てるようになってきたところでタマゴタケ発見。
これは孵化したばかり、まさに卵茸。
群生。
このキノコは足が早くて、開くとすぐに虫が入ってしまうのだが、今回は良い状態のものが多く採れた。
とあるサイトでタマゴタケは生で食べるととても美味しい、と書かれていたので試しに一つ食べてみた。
う~ん、不味くはないけど味も薄くて菌臭が気になるかな・・
個体差や発生場所、時期にもよるのかも知れないが、加熱調理した時の暴力的とも言える強烈な味とうま味は無い。
やはりキノコは生で食べるものではないな。
尾根が平たんになり、一度軽く下って登り返すと登山道に出た。
なるほど、ここに出るのか。
位置的には滝入ノ頭の肩(ややこしい)になるのかな。
展望も良いのでここで休憩、都県境の尾根がきれいに見えた。
蕎麦粒山から三ツドッケ。
尾根をまたぐ送電線の鉄塔は左から新秩父線55、56、57号。
いつの間にか鉄塔同定までできるようになっている自分に驚く。
3000mからの展望も素晴らしかったが、1000mの景色も捨てたもんじゃない。
私的にはこちらのほうが落ち着ける。
休憩後、登山道で大持山を目指す。
まずは勿体ないくらい下って鳥首峠へ。
ここから急登が続く、日も高くなり汗が噴き出してくる。
本命発見!
光線の加減で柄が赤く見えるが間違いなくヤマドリタケモドキ。
出ていてくれて良かった~。(笑)
アメリカウラベニイロガワリかな?
私は青変するイグチは採らないのでスルーしたが、持ち帰って食べてみても良かった。
シロオニタケ。
再びヤマドリタケモドキ。
見ると、このまわりに一杯出ていた。
結構採れてザックが一気に重くなる。
アカヤマドリ。
直径30センチほど、ちょっと育ちすぎ。
この稜線の道はいつ歩いても気持ちいい。
ウノタワに到着。
この辺はカラマツの林。
ハナイグチが出ていないか探してみたけど、空振り。
まだ若い林だから出ないのだろうか。
大持山への道沿いにもチラホラ。
これはコガネヤマドリかなあ?
傘の表面がザラついていたので違うかも。
アカヤマドリ、こちらは食べごろ。
結構出ていたけど、こんなもの全部採っていたらザックに入りきらなくなってしまうので一つだけ。
ムラサキヤマドリタケ。ちょっと古い。
大持山に到着。
あちこちで道草食っていたせいで鳥首峠から2時間近くかかった。
ここから西尾根を下る。
早速発見。
だが、ここではこれ1本だけしか出ていなかった。
他のキノコも少なくて、山がお休みしている感じ。
春に下った南西の支尾根を下って昼過ぎに車に帰着。
西尾根が不発だったとはいえ、そこそこの収穫があって、気が付いたらザックが一杯になっていた。
このルートは夏の定番になりそうだ。
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